あのエクセル、GoogleスプレッドシートのURLどこいった?
エクセル等を活用していると、情報を探す事に手間や時間を取られていませんか?
あなたの人生で一番貴重な時間という資源を浪費したままで、年齢を重ねてしまうリスクをいつまで放置しますか?
この記事では、キントーン(kintone)のスペース機能を活用することで、経営情報を一元化して情報を探す時間をなくしたり、属人化を防ぐメリット等が享受できることについて、詳しく解説します。
業務委託メンバーとも円滑に情報共有できる仕組み
多くの中小企業や組織では、情報共有の方法がバラバラになりがちです。
- 社内メンバーとはメールやチャット
- 外部の業務委託メンバーとはLINEやGoogleドライブ
- 経営数字はExcelで社長のパソコンに保存
このように情報が点在すると、次のような課題が生じます。
- 必要なデータが見つからない
- 最新の情報がどれかわからない
- 外部メンバーにどこまで情報を渡すか調整が大変
- セキュリティリスクが増大する
つまり、情報の分散は経営判断のスピードを遅らせ、効率を下げる最大の要因です。
では、どうすれば 「正社員」「業務委託」「外部パートナー」 など立場の異なる人たちと、安心かつ効率的に情報を共有できるのでしょうか?
キントーンの「スペース機能」とは?
キントーンには「スペース」という情報共有のための“部屋”をつくる機能があります。
スペースはプロジェクト単位、チーム単位、取引先ごとなど、目的に合わせて作成可能。
スペースの中には、以下のような機能をまとめて配置できます。
- 掲示板(お知らせ・議事録・進捗報告)
- アプリ(案件管理、経費精算、顧客管理など)
- ファイル共有(契約書、見積書、企画書など)
- メンバー限定のスレッド
つまり「プロジェクト専用のポータルサイト」を、ノーコードでつくれるイメージです。
業務委託メンバーとの情報共有がスムーズになる
スペースの大きな特徴は、「招待するメンバーに合わせて権限を設定できる」ことです。
例えば…
- 社内の正社員 → すべての情報にアクセス
- 業務委託メンバー → 自分に関連するプロジェクトのスペースだけ閲覧可
- パートナー企業 → 特定アプリの登録・閲覧のみこれにより「業務に必要な情報は共有するが、それ以外は見せない」という柔軟な運用が可能です。
結果として、外部人材とも安心して情報をやり取りでき、メールやLINEで断片的に共有していた非効率さを解消できます。
経営情報を「一箇所」に集めるメリット
経営者の視点から見たとき、スペース機能の最大の価値は 「経営情報の一元化」 にあります。
リアルタイムの状況把握
案件の進捗、売上見込み、人員稼働状況などがスペース上で即時に見える。
経営判断がスピーディになる。
情報の鮮度を保つ
Excelの最新版を探す手間がなくなる。
「最新版はどれ?」という無駄なやり取りが消える。
意思決定の根拠が明確に
データや議論の履歴がすべて残るため、後から振り返れる。
感覚や経験則ではなく、事実に基づく判断が可能に。
属人化の解消
特定の人が持つ情報が「見える化」され、引き継ぎもスムーズ。
経営リスクを減らすことにつながる。
スペース機能活用シーンの具体例
① プロジェクト進行管理
新製品開発を進める場合、正社員・外部デザイナー・広告代理店が参加することがあります。
従来ならメール・チャット・ファイル共有がバラバラでしたが、スペース上でやりとりすれば、全員が同じ情報を見ながら議論できます。
② 経営会議の情報整理
毎月の経営会議で必要な売上・原価・人員データを、スペースに自動集計。
会議前に最新データが揃うので、資料作成の手間が削減されます。
③ 業務委託の成果管理
営業を業務委託している場合、担当者ごとに案件進捗をアプリに入力してもらうことで、成果をリアルタイムに可視化。
報告を待たずに、経営側が数字をチェックできます。
アクセス権限設定とスペース機能の使い分け
キントーンには「アクセス権限設定」と「スペース機能」の2つがあり、それぞれ役割が異なります。
アクセス権限はより細かいコントロールに向いています。
例えば、営業アプリで「案件の担当者だけが詳細を閲覧できるようにする(レコード単位)」、あるいは「原価フィールドは経理だけが見える(フィールド単位)」といった設定が可能です。一方、スペース機能は「情報共有の単位」を切るために使います。たとえば「新製品開発プロジェクト用のスペース」に関連アプリや掲示板をまとめ、参加メンバーを限定する、といった運用です。
つまり、スペースは“誰と何を共有するか”を決める場所、アクセス権限は“どこまで見せるか”を調整する仕組み。両者を組み合わせることで、外部業務委託には必要な範囲だけをスペースで公開し、さらにアプリやフィールドで細かく制御する、といった柔軟な運用が可能になります。
経営効率を最大化する「スペース活用」を行う際の最大の注意点
外部ユーザー(=従業員、正職員でない人)に対してスペースを活用する場合等、1点、重要な注意点があります。
他アプリのアクセス権限の設定で「everyone」の閲覧権限を外す事
を忘れないようにしてください。
例えば、NPO/NGOであれば、900ユーザーに対してキントーン(kintone)アカウントを発行しても、年間9,900円で利用できるというメリットがあります。
このメリットを活用すれば、多くの外部ユーザーに対してスペース活用ができるメリットを享受できます。
一方で、誰でもキントーン(kintone)にアクセスできるため、スペース内にある以外のアプリでもアクセスできる状況が発生してしまいます。
これを回避するためには、スペース以外の全てのアプリに対するアプリのアクセス権限ができなくなるようにする必要があります。
- スペース以外のアプリアクセス権限で「everyone」が閲覧できなくなるようにする
- その上でスペースに外部ユーザー(従業員以外)と共用するスペースを作成し、招待する
この手順を必ず守ってください。
出典:https://jp.cybozu.help/k/ja/admin/permission_admin/permissions.html
じぶんレコードとスペース機能の使い分け
情報共有という切り口で、さらに情報を追記します。
ソニックガーデンさんが提供する「じぶんレコード」は、キントーンのアカウントを持たない外部ユーザーにもURLを発行し、特定の1レコードに直接アクセス・編集してもらえる仕組みがあります。
例えば、業務委託者に案件管理情報を入力してもらったり、顧客自身に申込内容を更新してもらう場面など、「1案件単位、1個人単位で必要な情報を最低限共有する」 場合に非常に便利です。
一方、スペース機能は「プロジェクト単位」や「組織単位」での情報共有に最適化されており、掲示板・複数アプリ・ファイルをまとめ、関係者全員が共通の情報基盤にアクセスできるのが特徴です。
つまり、じぶんレコードはピンポイントに外部とつながる仕組み、スペース機能はチームや組織全体を巻き込む仕組み。
利用シーンに応じて使い分けることで、外部との柔軟なやり取りと、内部の経営効率化を両立できます。
Notionとキントーン(kintone)のスペース機能、どう使い分けるべきか?
ここでよく比較対象として挙げられるのが Notion です。
Notionはドキュメント管理やナレッジ共有に優れたツールで、社内マニュアルや議事録、調査レポートなどを柔軟に整理するのに向いています。一方、キントーンのスペース機能は「業務データ」と「コミュニケーション」を同じ場所に集約できる点が強みです。両者は競合関係というより、補完関係にあると考えるのが適切です。
Notionが得意な領域 | キントーン(kintone)スペースが得意な領域 |
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つまり、Notionは知識を整理・ストックする場所、キントーンのスペースは業務を動かし、経営に必要な情報を一元管理する場所 として使い分けるのが理想です。
ノーションで作成した社内ポータルサイト(講座ビジネスなどでも活用可能)
https://doda-x.jp/article/6755/
具体的には、業務手順や過去のノウハウをNotionにまとめ、その実行結果や進捗管理をキントーン・スペースで行う、といったハイブリッド運用が効果的です。こうすることで「知識はNotion」「実務データと経営判断はキントーン」という住み分けができ、社内外メンバーが迷わず必要な情報にアクセスできます。
まとめ:スペースは「経営の司令塔」になる
キントーンのスペース機能は、単なる情報共有ツールではありません。
- 正社員、業務委託、外部パートナーの垣根を越えた情報基盤
- 経営情報を一箇所に集め、スピーディに意思決定できる環境
- 属人化や情報漏れを防ぎ、組織全体の効率を底上げする仕組み
情報がバラバラで悩んでいる経営者こそ、スペースを「経営の司令塔」として活用することで、組織全体の生産性を大きく高められます。
さらに、スペース機能を軸にしながら、
- キントーン(kintone)標準機能のアクセス権の設定
- キントーン(kintone)プラグイン機能のじぶんレコードの設定
- キントーン(kintone)とは異なるサービスであるNotionの併用活用
を行う事で、中小企業やNPOが情報を共有するためのDXを格段に推進ができます。
ただし、スペースを外部ユーザー(従業員以外の人)と共用する場合は、必ず以下の手順を守ってください。
- スペース以外のアプリアクセス権限で「everyone」が閲覧できなくなるようにする
- その上でスペースに外部ユーザー(従業員以外)と共用するスペースを作成し、招待する
これからの時代は、社内外を含めた多様な人材と協働するのが当たり前です。
だからこそ、情報を一箇所に集め、誰もが迷わずアクセスできる環境を整えることが、経営効率の最大化につながるのです。
以上のように、情報共有の最適解を設計した上で、DXを推進したいとお考えの方は、ぜひ、奏ワークスにお問合せください。
- 誰にどんな情報を共有したいのか?
- 情報共有だけではなく外せない要件は何なのか?
- どれくらいの費用感で何を実現したいのか?
オーダーメイドで丁寧に状況をヒアリングさせていただきます。